July 14, 2006

無線LAN (Wi-Fi)を使った位置情報サービス

無線LAN(Wi-Fi)を使った、位置情報サービスがはやりだす気配あり? (これから流行る!?)

日本だと
* PlaceEngine - ソニーコンピュータサイエンス研究所
* Locky.jpプロジェクト - 名古屋大学 河口研

海外だと
* PlaceLab - Intel Research
* Loki - You Can Get There From Here
* plazes - we know there

というところが、知る限りでサービスを提供しようとしています.

Locky.jpのリンク集には、他の関連研究やシステムへの情報もあります.

これは、すでに設置されている無線LANのアクセスポイントを応用した、位置情報提供の枠組みであり、GPSや携帯電話の基地局とは異なる位置提供手段である.が、これ、位置情報と無線LANのアクセスポイントの情報を集めるのが大変で、やはり、サービス提供者が一人で広域の位置情報を提供できるわけはなく、PlaceEngineもLocky.jpもそうだが、ユーザに、位置情報と無線LANアクセスポイントの"組情報"を提供してもらう事が、提供する位置情報収集の大前提となろう.とすると、仕組みとしてはいいが、利用者はサービス提供者側からどのようなメリットが享受できるか? つまりアプリケーションとしてどんな面白いものが提供されるのか? というのが、利用者から位置情報の提供を受けられるかに影響してくるにちがいないと推測する.

違う問題としては、そうやって収集された位置情報と無線LANのアクセスポイントが、どれだけ永続して存在し続けるかという問題は残る.が、それも利用者が取得したアクセスポイントの情報を、継続してサービス提供側に提供し続けるようなfeedbackが確立されれば、大きな問題にはならないという事だ.

また位置情報の細度であるが、これは位置を提供する側で柔軟に設定する事が可能である.例えば、デパートのフロア毎により詳細な位置情報を提供したいと思うならば、そのフロア毎に位置情報提供用の無線LANアクセスポイントを必要なだけ設置すればよいからである.それらの無線LANアクセスポイントは、ネットワークに接続する必要はない.それぞれの無線LANアクセスポイントにユニークなESS-IDを割り当て、そのESS-IDをビーコンとして発し続けるようにするだけで良いのだ.この場合は、位置情報提供のためのビーコン発信装置として無線LANアクセスポイントを使っているので、AppleのAirMac Expressは、こういう用途にはもってこいだと思う.ESS-IDを設定し、コンセントに刺すだけでOKだ.こうすれば、GPSが使えないような場所でも、それ相応の細粒度で位置情報を提供する事が可能になる.

Posted by z at July 14, 2006 02:49 AM