March 17, 2004

顔写真を印鑑のかわりに

より安全な世界へ,のための一つの方法ではありますが,個人的にはあまり好きな方法ではありません.
# 毎日新聞に記事があったのですが、リンクURLを失ってしまった...

うーむ、IDとして使うのであれば、顔写真情報を銀行に預けなくても良いという条件付きで、一考の価値はあるかもしれないと思うが、Passwordとしてあれば、絶対に反対である.顔写真は秘密情報としては成立し得ない.なぜならば、私の顔写真は、誰でも収集可能であり、それが収集されている事を、当の本人が把握しきれないからである.印鑑の印影であれば、その印鑑にアクセスできる人だけが、なりすまして悪事を働くことができる.そういう意味では、ある程度、本人の把握可能な範囲で、犯人推定が可能かもしれない.しかし、これが顔写真だと、もはやその推定は、不可能になると言っても過言ではないだろう.もちろん、適当に印鑑を作成し、Brute-force攻撃をする事は可能であるが、その手続きが窓口で行わなければならないことを考えると、その実行可能性はかなり低いと言えるだろう.また顔写真が提供されれば、赤の他人が窓口で、第三者になりすまして預金を下ろすということは困難だと思われるが、これは窓口の係員の対応次第なのでなんとも言いがたい.

というわけで、一考の価値がないとは思わないが、その使い方には十分な配慮をすべきだと思う.当方としては、IDとして顔写真、Passwordとして印鑑であれば、今の状況よりも多少なりとも安全性は増すのでは? と思う.

Posted by z at March 17, 2004 02:32 AM