May 06, 2008

記事: 社会情報インフラの安全と信頼

「社会情報インフラの安全と信頼」
情報処理, Vol.49, No.4, 情報処理学会, Apr. 2008

概念紹介記事であるが、こういう概念があることを知るにはいい記事だと思った.
セキュリティ + 耐故障性(頑健性)という「ディペンダビリティ」の概念である

で、一番興味深い一節だったのは、

「ベストエフォート文化の浸透による生産者の責任を問えない体制」という節である.
説明によると、「ベストエフォートは生産性や利便性を高める効果があるが、同時にディペンダビリティを低下させる元にもなる」ということである.
この具体例としてインターネット接続速度やソフトウェアのサービス提供があげられていた.

Dependabilityについてより詳細に知りたければ、次の論文も読むとよいと参考文献に紹介されていた.

Avizienis, A., Laprie, J-C., Randell, B., Landwehr, C.:
Basic Concepts and Taxonomy of Dependable and Secure Computing,
IEEE Trans. on Dependable and Secure Computing, Vol.1, No.1, pp.11-33, (2004).

Posted by z at May 6, 2008 01:56 AM