February 09, 2006

生体認証を使いたくない人への配慮も!

ただ、自分が切に願うのは「選択の自由がある社会」.ただそれだけなのです...

こんなニュースがありました.

ATM:生体認証、「指」「手のひら」相互利用できるようにする方針,カードに情報記憶,全銀協方針 (毎日新聞)

メーカの思惑があるにちがいない(?)と邪推したりもしますが,この流れはもはや既定路線のようです.

郵政公社:生体認証可能なICカード
郵政公社:生体認証付き郵貯ICカード発行へ
りそな銀行:生体認証のATM 10月10日サービス開始

それはそれでいいとして,生体認証を使いたくないという人もいます.そういった顧客に対する配慮,すなわち「選択の自由」を必ず、そして未来永劫にわたって残しておいて欲しいと思います.4桁暗証番号でもいいし,もちろんそれにかわる別の記憶照合型認証方法でも銀行口座を開設/維持できるようにしておいて下さい.まかりまちがっても、「生体情報を提供しないような奴には、うちでは口座を開かせない」なんてことにはならないことを、一利用者として切に願う.

指も手の平もイヤです.まして,その生体情報がカードに記録される?! とてもいやです.是非とも4桁認証またはそれにかわる記憶照合型の認証も選択肢の一つとして必ず残してください.生体認証が4桁数字よりも安全だとは一概に思えません.少なくとも,安全を自分で管理したいと思う人にとっては,その手段をなくしてしまうという意味で生体認証はペケだというのが当方の意見です.みなさんはどう思いますか?

特に怖いのは、この生体情報を複数の銀行で共通して相互利用するということです.生体認証の問題点としてよく言われるのは、「秘密情報である生体情報は変更することができない」という点です.万が一、どこかの銀行で情報漏えい事件が発生し、その中に生体情報が含まれていたら(カード内に生体情報が記録されるので、その可能性は低いとは思いますが、ないとは断言できない).まだ、カードを紛失/盗難し、そこから生体情報が漏洩したら...、そしてATMになんらかの悪意を持った仕組みが組み込まれ、そこから生体情報が第三者にわたったら、そしてそして、自分自身の知らないところで、知らぬ間に自身の生体情報が取得され、それをつかって偽造カードが作られたら... その時には、その生体情報で管理していた複数行の口座から、ごっそり預金を持っていかれる可能性もなきにしもあらずではないでしょうか? どう思いますか?

もちろん、暗証番号でも複数の銀行の暗証番号をすべて同じにしていれば同じことですが、怖いのは、本人の知らないところで、生体情報が取得され悪用される可能性があることです.暗証番号であれば、暗証番号の扱いがずさんであったとしても、その情報にアクセスできる可能性のある人たちが犯人であると、ある程度しぼりこみができますが、いろんなところで生体情報を使用するようになると、どこで提供した生体情報が悪用されたのか... わからなくなる可能性は大です.そしてもちろん、暗証番号は変更できます.が、生体情報の場合はどうするのでしょう...

とはいえ,当方も銀行ATMの認証の現状についてはあまりよく知らないのも事実ですので,その点はあしからず...

Posted by z at 07:05 PM